月の友 ドクターDの健康コラム 3
2015.03.05
先日こんな質問を受けました。
「腸内でビタミンができるなんて本当ですか?」
確かに、ビタミンはほとんどの場合私達の生体内で合成することができないわけで、
そのためにビタミンは主に食料から摂取されねばならず、
ビタミンが不足するとビタミン欠乏症(疾病が起こったり、成長に障害が出たりします)
の心配が出てきます。
私達がビタミンを産生できない代わりに、
ビタミンを産生する能力を持つ腸内のビフィズス菌を始めとした善玉菌が、
宿主である私達に好影響を与えてくれているという事だと思います。
ビフィズス菌は他にも
1,悪玉菌の増殖を抑え、腸内環境を良い状態に保つ
2,人体最大の免疫機関である腸管を刺激し、身体を守る
3,腸の蠕動(ぜんどう)運動を活発にすることで、排便を促す
といった働きで、私達共生相手に貢献してくれます。
ビフィズス菌は加齢とともに減少していくことがわかっています。
それなら何か策を講じましょう。
一概には言えませんが、大腸がん患者の割合が高いのは
何も策を講じていない人が意外と多いからではないでしょうか。
ビフィズス菌を増やして快腸状態にしない手はありません。
まずは便の自己チェック。
「ブリストルスケール」で検索してみて下さい。
便の性状チェックの世界的な基準です。
表面がなめらかで柔らかいソーセージ状が理想です。
もっとも、このようなスケールがなくても
快便かどうか、自分でわかるかもしれませんが・・・。
快便でなければ腸内が悪玉菌優位である可能性あり、です。
ヨーグルトを普段食べている方も、そうでない方も、
ビフィズス菌を生きたまま食べる
そしてビフィズス菌を増やすオリゴ糖を食べる
こういった食習慣の改善から取り組んでみていただきたいと思います。