月の友ドクターDの健康コラム 5
2015.03.27
カレーは健康食!?
ハウス食品がニュースリリースを昨年7月に出しました。
「カレーの血管内皮機能改善効果を確認」だそうです。
カレーといえばインド発祥の料理ですが、
今や日本の国民食。
日本中にレトルトカレーのバリエーションも様々存在しますし、
ご家庭での登場頻度も高い料理のひとつでしょう。
ご高齢世帯では一度に4,5皿分作っても余るでしょうから
高付加価値なレトルトカレーが重宝されているようです。
ニュースリリースによりますと、
レトルトカレーとコントロール食品を14名の健康な男性に摂取してもらい、
血管内皮機能を比較したそうです。
その結果、コントロール食品を摂取後は血管内皮機能が低下し、
レトルトカレー摂取後は血管内皮機能がアップしたそうです。
まず食後に血管内皮機能が低下していることに注目です。
血管の内側は一層の血管内皮細胞から成り、
血管内皮細胞が正常であれば、血管が柔軟に拡張し、
血液がさらさらに流れると考えられます。
この血管内皮機能が食後に低下するのは、
食後に血糖値が上昇し、生じる酸化ストレスが
血管内皮機能を低下させるからだと考えられます。
食後に血糖値が上昇し、酸化ストレスが発生するのはやむを得ないとしても、
食事にうまく野菜などの抗酸化物質を含む食品をとりまぜて、
バランスよく食べることの大事さを教えてくれます。
そして、レトルトカレーを食べると
食後の血管内皮細胞の低下が防げたという事で、
これはカレーの抗酸化力によるものであろうとのことです。
恐らく、豊富に含まれるスパイス由来の抗酸化物質のおかげであろうとのこと。
色々なメニューと比べても、カレーは一番抗酸化力が高いそうです。
カレーの血管内皮機能改善効果のメカニズム解明は
今後の課題だそうですが、楽しみです。
日本の国民的メニュー・カレーに
このような健康増進効果があったとは、朗報ですね。