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月の友のドクターDの健康コラム 13

2015.07.10

 

腸内フローラと健康

 

少し前に腸内フローラをテレビで特集していました。
録っていたビデオを改めて見ましたが、 見た方は

「たかがお腹の調子だと思ったが、こんなにも全身の健康に関連するのか」と
目からウロコが落ちる内容だったと思います。

 

腸内フローラとは大腸の壁についている腸内細菌群のことです。

ビフィズス菌が母乳で育てられた赤ちゃんの糞便から発見されたのは1899年。

(腸内細菌の多くが発見されたのは1600年代)

 

それだけ歴史のある腸内フローラ研究ですが、

それがこの5,6年で遺伝子解析の技術が進歩し、

何倍も低コストで何倍も早く 腸内細菌の全体像がわかるようになり

研究が進んだといいます。

肥満や2型糖尿病については、腸内フローラとの関係性が

相次いで報告されているようですし、 その他にも

多くの病気と腸内フローラの関係が見つかっているということで、

お腹の調子を良くすることがいかに健康に貢献するか、

これからますます明らかになりそうです。

 

そもそも腸は「内なる外」と言われ、体内でありながら

常に直接外界からの侵入物(食べた物やウィルス細菌など)に接している場所です。

それだけに、病原体の侵入口でもあることから、

腸管免疫という身体を守る仕組みが整っています。

 

そのように病原体(細菌)を排除するしくみを備えている一方で、

腸内細菌に対しては共に生きる環境を作っているわけです。
非常に複雑な仕組みであるといえます。

 

 

腸内細菌に関する研究学会には、今から 34年前の

昭和56年に発足した腸内細菌学会がありますが、

その最新の発表内容を見てみますと

・乳酸菌が免疫力をアップさせる
・手術後の感染症防御を抗菌薬のかわりに善玉菌とオリゴ糖で行う
・高脂肪食摂取に伴う肥満やメタボリックシンドロームなどの病気の発症と腸内フローラの関係
・飲み込んでしまった歯周病菌が腸内フローラを変化させ、その変化がメタボリックシンドロームに

影響を及ぼす
・腸内フローラと年齢、便通、性別、牛乳、飲酒、野菜、喫煙、BMI(体格指数)との

関連(3,000人以上の調査)
・心臓病患者に特徴的な腸内フローラの確認

 極度に偏った肉や卵中心の食事が、腸内環境を悪化させる

大きな要因であることは 知られていますが、それがヨーグルトで改善できた、

ということも改めて検証されたりしています。

 

IMG_4906

 

ご紹介したのはごくごく一部ですが、腸内フローラと病気の関係性の解明が

研究の最先端で様々に盛んに行われていることがわかると思います。

 

今後も腸内フローラ研究からは目が離せません。
腸内フローラを良好にすることが便秘や下痢を改善し、

健康に貢献することは明らかですから

我々は腸内快調を目指してしっかり生活習慣を管理しましょう。

 

 

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